低出生体重児で産まれた次男と家族のきろく

妊娠21週4日で前期破水、32週0日で出産したことから今の日常生活の話。

転院先に到着。MFICU

転院先に着いてすぐに診察室へ。

問診はかなり長く詳細に聞かれた。

 

診察を終えて病室へ移動。

病室は個室で入口に"MFICU"と表示されていた。

その時まで知らなかったけどMFICUとは母体胎児集中治療室という意味らしい。

新しめの病院で設備が整っているのが雰囲気で分かった。

 

病室ではすぐに入院手続きが始まって自分が記入できるところはどんどん記入していく。

家族への説明が必要な書類は旦那が到着してから記入する事になっている。

 

このタイミングで点滴交換、尿道カテーテルも外された。

トイレ、洗面は部屋の中にあるので行ってOK。

シャワーは禁止。

診察は毎日で車いすで移動する事になった。

 

やる事が多くて慌ただしく時間が過ぎていった。

再び転院先へ…②

担当医に転院先を探してもらったその日のうちに転院が決まった。

慌ただしく準備が始められている。

 

点滴を換えたり、動いてトイレに行かないで良いように尿道カテーテル?を入れたり。

今までと違う対応にやっぱり最低限の処置をしただけで陣痛が自然とくるのを待っていたんだな…という気がした。と同時にもうトイレやシャワーも自分の意思でいけないんだと覚悟をした。

 

 

 

救急車に乗って転院先へ向かう。

旦那は長男を保育園に迎えに行って転院先へ車でくる事になっている。

 

今までどうなるか分からない恐怖で1人になるのが怖かったけど受け入れ先に向かうのはあまり心細くなかった。

むしろ早く向かいたい。

 

「大丈夫ですか?」と声かけしてくる担当医に「はい、大丈夫です。」と即答できた。

 

受け入れ先を見つけてくれて本当に嬉しかった。

 

 

再び転院へ…

受け入れ先候補の病院は近隣で2ヶ所あった。

1ヶ所目は夜間外来でもお世話になったことのある病院で自宅から1時間以内のところにある。

2カ所目は自宅から1時間以上離れたところにあって聞いたことのない病院だった。

 

旦那とは1ヶ所目の夜間お世話になったことのある病院が通い安いし安心感があって良いね。

と話していた。

 

 

 

しばらくして電話をかけに行っていた担当医が戻ってきた。

2ヶ所目に教えてもらった病院が受け入れ可能だと。

「よかったね!!」と応援してくれているかのように言ってくれた。

 

それがとても嬉しかった。

自分達の赤ちゃんを1人の人間として見てもらえた感じがした。

 

 

「転院するのはいつになりますか?」と聞くと

「今から!!」

 

旦那と2人で驚いているうちに担当医は急いで準備を始めた。

再び担当医との話。

旦那と話をした後再び担当医の訪問。

 

私に話をしたように旦那にも先生から今後について話をしてもらった。

 

諦めたくない。

また自分の思いを伝える。

伝え続ける。

 

 

しばらくして…

「…もっと設備の整った病院に行けば措置をしてくれるかもしれない。」

私の悪あがきに先生が今まで口にしなかった事を言った。

 

 

やっと道がひらけた気がした!!

もちろん希望する。

 

受け入れてもらえるかどうかはまだ分からない。

転院しても救えるか。健康で生まれるとは限らないことは同じ。

入院が長引けば家族を自分自身も辛い時間が続く。

 

そう言われてそれでも構わないと即答した。

 

 

 

先生は気持ちを切り替えたように

「分かった!電話で確認する!」と言ってくれた。

 

 

まだ助かったわけではない。

けれどこの病院にきてから初めて一瞬緊張が取れた気がした。

 

旦那との話。②

旦那は私の考えを尊重してくれた。

 

ただ、長男もまだ小さいから母体が危険になることがあればそちらを優先するということは言っていた。

 

本心はどうだったか分からない。

 

妻が入院するということは家事育児が全てをやらないといけない。

病院への顔出しも必要だから出来ることなら回避したかったかもしれない。

仕事も年末に向けて忙しくなる。

しかもその時点で旦那は妻が妊娠中であることをまだ報告していなかったからこのまま諦めたら今まで通りの生活を送ることが出来たと思う。

 

自分が旦那の立場だったらどうなっていたか分からない。

 

たくさん旦那と話をして

この後また訪問してくる担当医に悪あがきする決心がついた。

旦那との話。

先生が退室してしばらくすると旦那がやってきた。

旦那もよく分からないまま今に至っている。

 

旦那に先生との話と自分の考えている事を伝える。

 

 

中絶は絶対にしない。

22週過ぎるまでに先生が言った通り陣痛がきてしまったらその時は受け入れないといけないと思う。

22週持ち堪えたら可能性がある限り救いたい。

 

ただ健康な状態で生まれることが難しい可能性もあること。

 

 

旦那には言わなかったけれどもし健康な状態で生まれることが出来なくて一生そばにいないといけない時。旦那と長男が望む未来でなくなったら。

 

離婚して1人で育てていくことも考えていた。

 

 

旦那は話を全部聞いてくれて私の意見は一切否定しなかった。

 

 

 

 

 

担当医との話。③

当然だけど胎動があって妊娠継続したい意思があるのに中絶は絶対に考えられなかった。

その選択肢を提示されるのも信じられなかった。

 

先生の話は可能性の話じゃないか。

そうなるとは決まってない。

どっちも嫌だ。

 

家族になるのは今、お腹にいるこの子しか考えられなかった。

 

 

気が動転して何を自分が言ったか覚えていないけど泣きながら先生に八つ当たりしたような気がする。

 

 

 

この後、先生には旦那がくる時間に合わせてまた改めて訪問してもらう事になった。